« 翡翠のお猿。 | トップページ | ベルリンアイアン、実験。 »

2006.06.23

ベルリンアイアン。

ベルリンアイアンと呼ばれるジュエリーがあります。
「19世紀初頭戦争の戦費を賄うために民間から金などを徴収した代償としてプロシア政府が作り人民に与えた鋳鉄製のジュエリー、表面に黒漆をかけたものが普通」
とアンティークジュエリー本には書いてあります。
艶消しの真っ黒なもので、透かし模様のデザインが多いです。華やかさはないけどマニア受けするジュエリーですな。

でだ、見てる分にはいいのだが、修理するとなると、これが大変。火をかけてロー付けしたら表面の綺麗な黒色が消えてしまうでしょ。でも元の通りの色にする方法がわかりません、、、。

さすがドイツ。わけわからん物作ってくれやがる!しかも鋳鉄だからアルゴン溶接きかんしよぉ。

なんで、こんな愚痴をこぼしてるかというと。
今、ベルリンアイアンのチェーンというものをお預かりしていまして、それは黒色がはげてきてしまっているので、元のマットな黒色に出来ませんか?という依頼。
黒漆かけるって書いてあるけど、どうゆうこと??何かを塗って黒くしたというかんじではないし。
で、お手軽に黒くするためにメッキや、塗装はしたくない。
出来る限り元の技法に近い方法をとりたいのだ。
でも技法はわからんのだー。どこかに知ってる人おらんかな。

鉄の黒染め液でいけるのかなぁ、と調べていると、鉄道模型や、ゴルフのクラブを黒くする方法や薬品のページがヒットした。面白ーい、ゴルフのクラブのは使えるかも!モデルガンとか模型のページがヒットするのは予想出来たけど、ゴルフは意外だったなー。
でも、同じ質感になるかは試してみないとわからんよねぇ。
うまくいったら、せっかくだから鋳鉄のリングとか作ってやる!
んで、ベルリンアイアンといって売る(うそです。)

日本の刀の鍔とかも、真っ黒な仕上げしてあるけど、どういう処理をしているのだろう?
金属の色上げというのは、金工の伝統工芸の世界では多々使われている技法ですが、残念ながら私はあんまり詳しくない。ジュエリーではそういう手間のかかる技法は使えないから、だんだん廃れていってしまうのかなぁ。

ベルリンアイアンも詳しい技法は今ではわからなくなってるんだろうな。
もったいない話だなぁ、、、。

|

« 翡翠のお猿。 | トップページ | ベルリンアイアン、実験。 »

コメント

いつも楽しく拝見させて頂いております。
ベルリンアイアンの技法は残念ながら存じ上げませんが、
日本の鍛造技術では「焼いた鉄を絹で拭く」と、表面が
ツヤけしで黒く仕上がる、と聞いた事があります。
試した事はありませんがご参考までに。

また、記事中にありました鍔の黒染めは素材によりますので、
「鉄」に限定するならば、むしろ刀剣屋さんや刀匠などに
お話を伺ってみるのも良いかもしれません。

ところで、最近「営業部長」はお休みですか?
またの活躍を楽しみにしております。

投稿: zima | 2006.06.24 00:10

おはようございます。
ベルリンアイアン初めて聞きました。勉強になります。
どんな物か見たくてググッたら細かい仕事がしてあって渋い作り。
戦争中の物とは思えませんね。
黒ラッカーをかけてあると文中に出てくる事が多かったけど
何か特別なラッカーを使っているんですかね。
お仕事がんばってください。

投稿: OSO | 2006.06.24 06:35

いつも楽しく拝見しております。

南部鉄瓶などでは、かなり高温に熱した鉄に漆をはけ塗りして焼き付けるという技法があります。ひょっとすると、ベルリンアイアンもこういう技法を使っていたのかもしれません。

投稿: bugbird | 2006.06.24 17:02

はじめまして、いつもこっそり拝見させていただいてます。

私は大学で金属工芸の勉強をしているんですが、刀の鍔の色仕上げについての本を読んだことがあります。
錆び出しと言う技法で
「赤土を60匁(223g)をよく摺ってふるいにかけ、そこに水を加えながら混ぜていってとろとろの状態にし、そこに硫酸銅2分(0.75g)と硫黄2分と鶏冠石(ヒ素硫化鉱物)3匁(11.25g)をすり鉢で摺って加えていき、水を加えて攪拌し数日放置したのちに上澄みを使用する」
というようなことがメモしていました。
鉄を炭火で加熱してこの上澄み液に浸ける、加熱して浸けるというのを繰り返していって黒色を得るらしいです。
お茶や蟹の甲羅を入れたりもするらしいです。

差し出がましい事を言っておきながら濃度などの詳しいことやベルリンアイアンの様な黒色が得られるかは全然わかりませんm(_ _)m

投稿: kumi | 2006.06.24 23:23

同じく初めまして。
アタシもベルリンアイアンは初めて耳にしましたが、
赤銅とか四分一って梅酢で煮たりしますよねー。
日常使いでハゲてきたりしちゃいますけど。。。

投稿: 李 | 2006.06.25 00:59

いつも楽しみに拝見させていただいております。
とても勉強になります‥。

ゴルフクラブのは銃と同じ「ブルーイング」の液ですね。
確か法律でモデルガンが本物の銃に見えるので
業者がゴルフクラブの加工にどうぞ‥って
販売方法を変えただけだと思います。

投稿: taro | 2006.06.25 04:38

はじめまして。
岩手県のsatomです。いつも楽しく拝見しております。
ベルリンアイアンって初めて聞きいて、興味津々です。
漆を塗るっていうことですが、
当地方の特産の南部鉄器があり、漆とおはぐろで着色している工芸品があります。
200から300℃で加熱して、漆を塗って仕上げるようです。液の配合で着色する色も変ってくるようです。

作成工程が紹介さてれいます。
http://www.odette.or.jp/virtual/nanbutekki/index.html
参考になるといいのですが。

投稿: satom | 2006.06.25 10:56

アクリル、メラミン、エポキシなどの
樹脂系黒色焼き付け塗装に100ぺそ

投稿: まさ | 2006.06.25 17:52

上の絹のやつやった事有る。
そん時は”綿入れ”って名前で聞いた。

真っ黒になる。
うちでやるワックスとかの質感じゃなくて、ホントに真っ黒。
つや消しスプレーと変らねぇな、、、って感じだった。

ガンブルーの重ねでも黒くなるんじゃない?
うちにその類の黒化液みたいのあるけど、試してみる?

投稿: kogoro | 2006.06.25 18:56

皆さん、色々情報ありがとうございますー。

漆の焼き付けとか、鍔の仕上げ方法とか、参考になります。
日本の金工って、西洋の物のように宝石を使うことが少ないかわりに金属を色々な色にして使っているので、その手の色上げはお得意分野なのですなぁ。
ベルリンアイアンの説明にあった黒漆をかけたという表現からすると漆を焼き付けて仕上げているのかな?と思います。でも漆ってアジアのイメージがあるので19世紀初頭のドイツで使われたのかな??
ベルリンアイアンの修理とは別に、鋳鉄のジュエリーって作ってみたくなりました。漆の焼き付けとか、お歯黒とか、仕上がりの違いを比べてみたいしー。

とりあえず、今回の場合は黒染め液で試してみることにしたのですが、鋳鉄の場合は炭素の混合率によっては、均一にきれいに黒くならない場合もあるそうです、、、。
ま、とにかくやってみるです。やった結果は後日報告します。

昔の技法で直したい、なるべく元の状態のまま直したいと思っても、なかなかうまくいかないことが多いし、そこまでこだわらなくても、、、と言われちゃったりするのが辛い、、、。
修理に費用かかり過ぎたら、売る値段高くなってしまうから、言いたいことはわかるんですけどねぇ。

投稿: 罠兎 | 2006.06.25 21:28

kogoroさんのおっしゃるとおり
ガンブルーの重ね塗りが良いかもしれませんね。
真っ黒や、赤っぽいの、青っぽいのなど色々ありますよ。
でも鉄の表面を変化させるから修正が効きません。

‥で、

スプレー式のガンブルーがあります。
(自衛隊の銃などのコーティング材です)
これも色んな種類が出てますよ!
コンパウンドなどの磨きで質感も調整できます。

プチ情報でした‥。

投稿: taro | 2006.06.27 04:39

http://www.mahoron.fks.ed.jp/mahotu/mahortu18_3.htm
こんな風に説明されているってことは技法的には古代からあった技法だったってことですよね。
http://j-kichi.maru-zen.com/style/style1.html
で、こんなページもみつけたのですが…お役にたちますか?

投稿: miho | 2006.06.28 16:28

連投申し訳ないです。こんなのもみつけました。
http://www.h5.dion.ne.jp/~kaneru/urushi1.html
この中に武具・具足への塗装として黒漆の焼付けの焼成方法が簡単に載っているようです。

投稿: miho | 2006.06.28 16:36

mihoさん、ありがとうございます!
すごく参考になります。
ガンブルーを使った黒染めと漆の焼き付けも試してみて、どっちの仕上がりが元と近いか見てみようと思います。

投稿: 罠兎 | 2006.06.29 01:50

みなさん凄いですね~。
いろいろ情報が集まってきますね♪

うまくいったら画面アップを希望します!

お願いします、罠兎の姐さん。。

投稿: kume | 2006.06.30 00:45

何か凄いなあ・・
どうなるのか、興味津々です。
出来たら是非見てみたいです。
っていうか、見せてください。

あっと、関係ないのでなんなんですが、
罠兎さんのお好きなケロロ軍曹
ブックカバー増えましたね。
http://www.kadokawa.co.jp/dis/bookcover/

も一つ余談なんですが
ウチの店で明日ライブやることになりました。
トランペットとギターで、しっとりしたJAZZが聴けます。
ミュージックチャージ無し。(プロなんだけど、出演料いらないって言うから・・・)親方によろしくお伝えください。

投稿: MAMMAのまあ | 2006.06.30 16:25

はじめまして。いつも覗き見ばかりで楽しんでいます。
もうタイミング遅いかもしれませんが・・・
私、漆芸やってます。
罠兎さんのおっしゃるとおり、漆の木はアジアにしか生えない植物です。
漆器は輸出されていたのですがその時代にドイツで漆液が使用されていたとは考えにくいですが・・・
漆の焼き付け法は南部鉄瓶のように鉄を熱して、漆を擦り込む方法と、塗ってから窯に入れて140度程度で一時間程焼き付ける2つの方法があります。漆は鉄分と反応して黒く変化する性質があるので、真っ黒にするには有効な手段です。
梅雨時は一番かぶれやすい季節なので、取り扱いには気を付けてくださいね。

投稿: ごろんた | 2006.07.05 17:07

ごろんたさん、ありがとうございます。
やってみましたー、漆の焼き付け。
うまくいきましたよ!
かぶれないか、ドキドキしましたが、大丈夫でした。
今度は熱しておいたとこに漆を擦り込んでみたいですが、ちょっと危険かなぁ、、、。

投稿: 罠兎 | 2006.07.06 19:15

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/67537/10650165

この記事へのトラックバック一覧です: ベルリンアイアン。 :

« 翡翠のお猿。 | トップページ | ベルリンアイアン、実験。 »