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2015.05.27

ギョーシェエナメルの懐中時計。

今年の1月、仕事の休憩中の雑談で「着物の時に帯に付ける用の小さめの懐中時計を探してる」と話をしたら親方がそういえば小さい懐中時計を持っていると抽き出しの奥からエナメルの懐中時計を出してきましてね。という経緯でこの時計を頂いちゃいました。
ギョーシェ彫り(guilloche)といわれる規則正しい凹凸を刻んだ金属板の上にエナメルを施してあります。金箔を切り抜いた装飾片をエナメルに配置したパイヨンという技法も使われています。(金色の装飾の部分)。
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文字盤も綺麗でダメージなし。
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大きさも丁度いいし、ウキウキと中身の機械を見てみたら、なんとLeCoultre&Cieの刻印を発見。
LeCoultre(ルクルト)は今のジャガー・ルクルトのことでスイスの高級時計メーカーです。
LeCoultre&Cie時代はパテック・フィリップ向けムーブメントを製造していたこともあるということで中の機械も申し分ない懐中時計でした。超ラッキー(笑)。
とはいえ、たぶん20年以上抽き出しの中で眠っていたのでこのままでは使えない。ゼンマイを巻いてみたら一応動くけど1日で30分ぐらい遅れるし、油もカラカラになってるだろうし。
ということで、吉祥寺の時計工房、マサズパスタイムさんにメンテナンスを依頼することにしました。
納期は5月ぐらいといことでした。

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そして待つこと4ヶ月。予定より早めの4月下旬に修理が出来上がってきました。
修理内容はヒゲ交換、2番車傾き修理、香箱傾き修理、ダボ交換、カンヌキ押えネジ製作。それと分解洗浄、調整。
交換したヒゲとダボとネジ。小さい〜。
シリンダー脱進機という古い機構で精度を出すのが大変なようですが、日差2分ぐらいにまで調整してくれました。ありがたい。


Img_4755

この時計は1800年代後期のもの。100年以上経っている時計がちゃんと動くようになるってすごいなぁと思います。
メンテナンスしながら大事に使えば100年経っても使える、機械式時計の魅力の一つでもあると思います。そして、それはダメになった部品も作り直して再生出来る職人がいるからこそなのですね。
大切に使おう。

ちなみに懐中時計の紐は上野の道明に注文して、約1ヶ月かかって上がってきました。
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ということで、暑い季節になってきましたが早速着物で使おうと思ってます。


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