« 2016年6月 | トップページ | 2016年10月 »

2016.07.23

ベルリンアイアンについて。

ベルリンアイアンと呼ばれるジュエリーがあります。
「19世紀初頭戦争の戦費を賄うために民間から金などを徴収した代償としてプロシア政府が作り人民に与えた鋳鉄製のジュエリー、表面に黒漆をかけたものが普通」
とアンティークジュエリー本には書いてあります。
艶消し、やや艶ありの真っ黒なもので、透かし模様のデザインが多いです。華やかさはないけどマニア受けするジュエリーです。
といった記事をちょうど10年前に書いています。
10年前?!えっ10年前?そりゃ当時ガンプラ作ったりケロロ軍曹みたり銀魂観てた甥っこが成人するはずだよね〜。しみじみ。

閑話休題
ベルリンアイアンは19世紀初頭に作られたものだと約200年経っています。現存しているベルリンアイアンジュエリーは状態が良いものでもどこかに赤錆が沸いていたり、地金が折れていたりします。今はレーザー溶接機を使えば折れた地金を溶接することは出来るようになりました。その修理の後、赤錆を取り除き、仕上げに漆のようなものでコーティングします。
そこで、実際に漆を焼付けてみる実験をしてみました。というのが10年前のこれらの記事です。
ベルリンアイアン、実験。
ベルリンアイアン、実験2。
結局、質感はほぼ同じになるけれど、19世紀初頭のヨーロッパには漆はないよね、ということで漆のような何かが何なのかは調べないまま今に至っています。

そして最近このような論文があることを教えてもらい、読んでみました。
「ドイツにおける漆芸の発展と普及」
琥珀樹脂を使用した高品質なラッカーが1757年に考案された。
しかもベルリンはその漆芸品の主な産地だった。ということはベルリンアイアンにそのラッカーが使われていた可能性は高いのでは、と考えまして。
琥珀使って実験してみたくなりました。成功すれば完璧は修復が出来るじゃないですか!!

とはいえ実際ベルリンアイアンの修復はそんなに需要があるわけではないし、そこまで完成度を求められもしません。が、漆に憧れてヨーロッパが考案した漆っぽいラッカーを漆の国の人が作ってみるのもまた一興かなと。
実験結果はまたご報告します。
10年後になったりしてね。

| | コメント (2)

« 2016年6月 | トップページ | 2016年10月 »