2009.10.25

撥鏤、ばちると読む。

以前、もう3年ぐらい前の記事で作りかけて放置していた染めた象牙をやっと形にしてみましたよ。

染めた象牙に模様を彫ってという技法は「撥鏤(ばちる)」といって、正倉院の宝物にもあります。
で、今年も正倉院展が始まりました、観に行きたいー。


蝙蝠柄です。なんか綺麗なのでエメラルドも入れてみた。
2

せっかく染めた象牙を台無しにしそうでなかなか模様を彫れなかったんだけど、拙くても大丈夫っぽい模様にして何とかまとめたかんじ。「日本のジュエリー100年」の図録に載っている簪の柄を参考にしてます。
3jpg

裏にも蝙蝠。ハロウィンっぽい。
6

最後に磨いたら、色が薄くなってしまい、正倉院の撥鏤の色のイメージではなくなってしまいましたが、まぁいいかー。
7

ということで、これで帯留めとか作ってみようかなと思って象牙削りました。
8

そして染めました。クリスマスぐらいまでには仕上げたい。
9

余談。
象牙を染めるために鍋に染料入れて弱火で煮込みつつ、発売されたばかりの「聖☆おにいさん」4巻を読んでいたら、なんか焦げ臭い匂いがしてきた。鍋かけてるのすっかり忘れて漫画に熱中、危うく象牙を焦がして台無しにするとこでした。いい歳こいて漫画読んでて鍋焦がすなんて情けない、、、。


| | コメント (5)

2009.07.20

虫ですよ。

いやー、暑くなって参りましたね。
今回は虫作りました。
アールヌーボーのペンダントで、本物の虫が石のようにセットされている物がありまして、玉虫みたいな虫です。で、その虫がボロボロになってしまったので新たな虫をセットして欲しいという依頼がケンズショップにありまして。でも本物の虫だと敬遠する人もいるだろうからということで、石と金で虫作ってそれをセットすることになったのです。
蝶の羽を使っているジュエリーはありますけど、本物の虫を丸ごとセットしてあるジュエリーは初めて見ました。100年ぐらい前のものだし。
ちなみに以前、蝶の羽の使われているイヤリングを修理したことがあって、最後の最後の仕上げで水を染みさせて羽の色を変色させてしまい、半泣きで虫屋さんに行って蝶の標本買って来たことがあったなー。

ラブラドライトのルース。
Photo

それをダイヤモンドポイントで削って虫の胴体っぽくします。
Photo_2

で、頭はワックスで作って金にします。
Photo_3

金になってからちょっとテクスチャー付けたり、石にセットするための芯を立てたりします。
1


2

頭はこんなかんじで完成。
Photo_4

石と合わせるとこんなかんじ。あまりリアルにしすぎるのもどうかと思ったので、このぐらいのかんじに抑えました。参考にするために黄金虫や玉虫のアップに写真を見過ぎてちょっと気持ち悪くなったし。
Photo_5

残念ながら、ペンダントにセットしたとこはここには載せられないのですが。もしかしたらケンズショップのHPに載るかもです。

これ作ってたらクワガタとかカブトムシとか作りたくなった。夏だしね。
その影響なのか、この夏はクワガタ柄とカブトムシ柄のTシャツ買ってしまいましたよ。

| | コメント (5)

2008.09.07

カメオ展始まりました。

ということで、カメオ展の準備を終えて無事に東京に戻ってまいりました。

彫刻の森美術館に行っていたけれど、けっこう押せ押せだったので、会場以外全く観ることは出来ませんでした。ま、しょうがない。
Choukoku

んで、箱根湯本に泊まって、車で20分ぐらい山道を登って通っていたんだけど、朝の8時半にホテルを出て、夜の12時ぐらいに帰ってくるという日々で、最後の日はホテルに帰ったのが朝の4時半ぐらいで、ちょっと寝て8時半にホテルチェックアウトして会場に行って内覧会前の最終チェックするという日々だったので、辛うじてホテルの大浴場で温泉に浸かることは出来たものの、帰り道にちょっと何処かに立ち寄って観光気分を味わうということ叶わず。それでも他の人たちに比べたら早く帰れて楽な方だったんだけど。
Hakone

そんなこんなで、よい展示になったと思いますので、興味のある人は箱根へGO!してください。
図録の写真が超絶綺麗でいいですよー。10月26日までやってます。

続きを読む "カメオ展始まりました。"

| | コメント (0)

2008.08.30

カメオ展やりますよー。

9月6日から箱根彫刻の森美術館で「カメオ展」宝石彫刻の2000年 アレキサンダー大王からナポレオン3世まで という展覧会が開催されます。
世界中のカメオ、インタリオが400点近く展示されます。しかもどれも一級品です。

現代物のカメオというと貝に彫られた女性の横顔を思い浮かべると思いますが、それらとはかなりイメージが違うかな。貝に彫ったシェルカメオよりも石に彫ったストーンカメオのほうが圧倒的に多いし。神話とか聖書を題材にしたものや英雄やギリシャの哲学者や古代ローマの皇帝などなどいろんなモチーフがあります。アグリッパもあって受験の石膏デッサンを思い出したり。
ジュエリーの展覧会というより彫刻といったほうが合ってる気がします。
驚くほど緻密に彫られていて、こんなもの造れる作家や職人にジェラシー(笑)。
ちっさい物が多いので観に行く時はミュージアムスコープ持参がお勧め。掌に収まる大きさで、あの緻密さはたまらんですよ!

ということで、今週はずっと都内某所の倉庫で展示の準備してました。明日から
5日まで箱根で展示準備してきます。出稼ぎ。温泉には入れるのだろうか?

ということで、メールなどのお問い合わせの返信は6日以降になってしまいます。どうぞよろしくー。
Kame

スッポンモドキ君。いちおう亀。

| | コメント (3)

2007.09.06

「ベル・エポックの輝き」展の宣伝。

大丸ミュージアム・心斎橋で9月5日から9月17日まで「ベル・エポックの輝き」展
やってます。大丸ミュージアム・神戸は9月19日から10月1日まで。東京の大丸では12月に開催するそうです。
ベル・エポックとはフランス語で「よき時代」の意味。
19世紀末から第一次世界大戦勃発(1914年)ぐらいまでのパリが繁栄した華やかな時代だそうです。

この展覧会に出品されるジュエリーの点検などをお手伝いしたわけです。
アールヌーボー、アールデコの時代なので、それ系のジュエリーが多いです。ラリック作もあります。
ジュエリーは40点ほどですが、少数精鋭なかんじでいい物ばかりなのでアンティーク好きには堪らんのではないでしょうか。
私は、コンクパールというコンク貝から採れるピンクのパールを使ったティアラが好きです。金で葉っぱと蔦が作ってあり、コンクパールは木の実に見立てて配されてるという物で、ダイヤモンドは使われてないので一見地味ですが、かわいいしセンスのいい作りしてんなーと感心しました。
ガラス工芸品も展示されてます。これは北澤美術館からラリックやガレの作品が展示されるそうですが、私はまだ未見です。見たいなー。自腹で大阪行ってこようかなー。

んで、前にも書きましたが、この展覧会のショップでシルバージュエリー販売してます。
印章をモチーフにしたキーホルダーとペンダント、30点ほど。
その一部をご紹介します。
K01r

K06c

印章から型取りしたプレートを使って作ってます。胸に十字架が見えるので十字軍をモチーフにしてるのかな?と思いますが、何せ昔の物なので彫られた模様の正確な由来はわからんのですよ。

K04r

これは古代のコインから型取りした物。アテナのシンボルは知恵を表すフクロウが彫られてます。

P15

船に乗ったキューピッド(天使?)の模様。意味は不明。
店では「羽があるなら飛べよ」と言われてる一品。

P19

蜜蜂とキューピッド。
キューピッドを天使の見分けは難しいけど、蜜蜂と一緒に描かれる場合はキューピッドだというお約束があります。

印章には神話のモチーフが彫られていたり、持ち主の信条が彫られていたりします。
少しずつ調べてるけど、ラテン語だったりするのでなかなか意味を明確に知る事が出来んのです。
それを調べたり、こんなんかなーと想像するのもけっこう楽しかったりするのですが。

ということで、お近くにおいでの際は是非お立ち寄りを!
私の夏はこれ作ってて終わったので思い入れたっぷりです!

| | コメント (4)

2007.01.21

ティアラ展始まったよ。

Photo_10

やっと準備が終わって展覧会が始まりました。今週からは通常業務に戻れますー。
気が付くと一月も後半になってるし、、、。

3_16

以前サンプル作ってボツになったティアラリング。
イメージとしてはナポレオンの月桂樹の王冠なのね。
顔とか描いて遊んでたのがいけなかったのか?
ティアラリングいっぱい作ってミニティアラ展したらかわいいだろうなー。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2007.01.13

ティアラ展の続き。

King2

引き続き、ティアラ展の準備してます。
昨日は裏方で働くおじさんの取材らしく、テレビカメラ来てました。ケンズの親方は朝の出勤風景からカメラに撮られてました。面白い。
それと、ティアラを何点か撮ってたのですが、宝石を撮るのは大変そうでした。どういう映像になっているのか楽しみです。
働く親方の姿は、夕方のニュース番組で放送されるらしいので、皆で観て笑おうと思ってます。

ダイヤはお腹いっぱいなどと贅沢なこと言ってたけど、これだけの細工のものが揃うことは今回限りのような気がするってくらい見るべき物が多いですよー。彫金やってる人は必見だなと思う。
本体がティアラの軸にネジ留めになっていて外すとネックレスになる造りの物が何点かあったし、10以上のパーツに分解出来てそれぞれにブローチの金具がセット出来る造りの物もありました。専用のドライバーも付いている。ドライバーの柄が象牙だったりするし。ネジって素敵と感動した(笑)。
展示にそういう説明があるのかはわからないけど、よく見るとわかると思うので、そういう楽しみもありますよー。

皆で、「これならがんばれば作れる気がする」とか「これは絶対無理!」とか言いながら楽しく作業してるのだ。後半大変になってくる予感、、、。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2007.01.11

プリンセスの輝きなのよ。

King

渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで1月20日からティアラ展が始まります。
今その準備で都内某所に籠ってます。キラキラキラキラしすぎて、もういやっ!
たぶん一生分のダイヤモンド見た。贅沢な話だが、綺麗すぎてお腹いっぱい。
やっぱり日本の根付けとか印籠とか帯留めとかの方が私は好きだなと思ってしまった。

ということで、20日までは他のお仕事出来ません、すみません(泣)。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2006.12.08

キラキラしやがって!

Kirakira

12月っすねぇ。
イルミネーションだらけっすねぇ。
綺麗でいいっすねぇ。

もうぅ、今年はクリスマス商品作れなかったっすよ。
なんとか12月に間に合わせようと思っていた、久しぶりに仕掛けのある「ご機嫌ケロケロペンダント(仮名)」は完成せず、春の新作になってしまう予感だし。

で、例年なら12月を乗り切れば、1月はちょっとのんびり出来るのですが、来年1月はそうもいかないようなのだ。
来年1月20日から渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開催される
「プリンセスの輝き ティアラ展」
〜華麗なるジュエリーの世界〜
という展覧会の準備のお手伝いが年明け早々に入って、20日ぐらいまではそれにかかりっきりの予感。
この展覧会がすごくて、国内外からティアラが100点集まります。
キラキラしやがって!どころの騒ぎじゃないぐらい凄そう。

これらを近くで見れるっていうか、時々修理で手に取ったり冠ったり(ええと、ちゃんと直ったかどうか見るためですよ、いや本当に。でもちょっとお姫様気分、てへ。)出来るのは役得なんですが、金に糸目付けない細工はすごいなぁと羨ましくなります。ティアラっていうのは今の時代では需要がないので、作る機会がないんですね。作れと言われても技術が追いつくかどうかはわからんけど、とにかく作るチャンスがあるのは羨ましい。

ティアラ展というと、お姫様的なかんじで女子に受けそうですが、中にはベルリンアイアンのティアラとか、マニア受けしそうなものもあるので、男子でも楽しめると思うよん。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2006.10.31

鉄のバッグ。

前にベルリンアイアンの話をしましたが、今回はベルリンアイアンなのかはちょっとわからないけど、鉄製のバッグの話。
がま口になってて物入れる部分が鉄の輪を編んだメッシュになってるのです。昔の鎧の下に着た鎖帷子(っていうのか?)みたいでカッコいいのですよ。着物に合いそう。
これをまたしてもきれいに黒くしたのですが、今度はお客さんに「鉄臭い」って言われた。

だよねぇ、だって鉄だもの。
鉄を黒くする液で黒くした時点でちょっと気にはなっていて、しばらく干して匂いを飛ばしたんだけど、、、。まだダメだったみたい。
とりあえず、脱臭剤入れて密閉してみましたが、うまくいくかどうか。
Bag


うーん。
鉄臭いのってどうやったら消えるの?
ファブリーズかけたら錆びるよね、きっと(笑)。

| | コメント (8) | トラックバック (0)